EZLN(サパティスタ)結成25周年・別のキャンペーン

1983年12月にサパティスタ民族解放軍(EZLN)が結成され、25周年を迎えることから、グアダラハラで野外イベントが行われました。50人ぐらいのこじんまりとした企画だったけど、サパティスタのこれまでの軌跡を描いた展示があったり、サパティスタグッズの販売や飲食もカンパ制であったり、充実していました。企画的には大学教員がプロジェクターでこれまでの歩みを解説するのがメインで、これが思った以上にまとまっていて、よかったです。
その後レイジの音楽がかかりながら、サパティスタや世界の活動家のインタビューが流れるDVDを見て、その後飲食を食べながら交流するというフルコース。勢いで自分もそのDVDを入手。字幕とか入れるのが厳しそうだけど、帰ったらなんか企画をしたくなっています。飲食はタマレースというとうもろこしの生地に肉を挟んだ庶民的な食べ物と、牛乳で作った飲み物を振舞っていました。カンパ箱には札束がガンガンに入っていて、定価制よりもうかっているやんと心の中でつっこみをいれていました。
イベント自体は中心街から少し離れた、店が並んでいる通りを夜に封鎖して開催。あたりの店はまだ営業しているけど大音量だすのもおかまいなし。当然許可なんてとってなくて、「警察がきたらややこしいけど、言い返すから大丈夫だ」と笑っていました。やっぱり自分はメキシコのこのメチャクチャな街頭の使い方が一番すきです。
また主催者はサパティスタが大統領選への対抗等を目的に、直前の2006年からはじめた「別のキャペーン」の一環だと言っていました。別のキャンペーンって、ゼロ代表(マルコス副司令官)が各地を周って集会をやっているイメージが強かったので、草の根的な運動の側面が経験できたのは貴重でした。
この企画を通じて、「私たちが権力を取ることを目指すと言うより、権力が人々に従うようにさせることを目指す」というサパティスタの理念をかみ締めました。サパティスタが提起したことって、ローカル・ナショナル・グローバルな空間での永続的な民主化闘争じゃないかと思えてくる。この企画でも民主主義が強調されていたのが印象に残っている。この言葉を反芻するのが、陳腐なものに感じなくなっているのも、サパティスタの運動のインパクトがあってこそだ。あとイベントの参加者や主催はほとんどが若者だったのが特徴的で、一つの世代の運動形成に強い影響を与えたと思う。それは「国家と対決するために国家から一定の距離を保とうとする若い男や女たちが誕生した」というエレナ・ポニアトウスカの評価が当てはまる。(http://homepage2.nifty.com/Zapatista-Kansai/PONIA1.htm
新自由主義グローバリゼーションに対抗する「アウトノミア」運動や、この30年間に勃興した先住民族の運動と共振しながら歩んできた、結成25年と蜂起から15年の軌跡の意味を再確認。

ps、終わったら11時30分と遅く、公共交通がなくなっていたので、主催者の1人のカミオネーター(軽トラみたいな乗り物の)の荷台に乗せてもらって家まで送ってもらいました。

企画のポスター。基本的に企画の宣伝はカラーのポスターで行う。

オープニングの踊り。

オープニングの太鼓